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海土里(キャンプ場)森田 啓之(ひろゆき)さん【Jターン】
海土里(キャンプ場)
・住所:〒295-0103
千葉県南房総市白浜町滝口324−1
・電話:090-1669-4350
・web:https://umidori324.jp/
2020年1月南房総市白浜町の森の中、日本では珍しいアースバッグ工法による宿泊施設(キャンプ場/ゲストハウス)がオープンしました。約1,000坪広大な敷地で、キャンプファイヤー、薪割り、畑作業、家作りDIY、房総地鶏の餌やりから希望があれば解体まで様々な自給自足体験が楽しめるユーニークな宿泊施設です。今回はこの宿泊施設「海土里」のオーナーである、森田啓之さんにお話をうかがいました。
■出身と経歴を教えて下さい
昭和52年千葉県市川市生まれ
16歳 北海道瀬棚フォルケホイスコーレ入塾(フリースクール)
20歳 オーストラリアへワーキングホリデー留学。その後バックパッカーとして東南アジアを旅する
24歳 調理師免許を取得し、仙台市にある飲食店のオープニング店長として就任
32歳 通信事業の会社を起業 代表取締役に就任
40歳 南房総市白浜町へ移住し、開拓から始まり、セルフビルドでゲストハウスを建築
現在に至る
■移住の動機や経緯などを教えてください
幼少の頃、両親は自営業で共働きで兄が中学2年生、僕が小学3年生の時に経営難に陥り借金を抱え家庭内が徐々に崩壊。学校ではリレー選手として活躍し明るく活発に過ごしましたが、高学年になるにつれ母親との争いが絶えず家庭内暴力へと発展。中学生の時、不登校児となり卒業後は北海道にあるフリースクールで過ごしました。
16歳ではじめて洗濯や掃除、料理など身の回りのことを行い、牛の世話や農作などを行いました。週末にはレクリエーションとしてハイキングや、海、山、川など季節を感じながら遊びました。その当時、感情に蓋をし笑うことをためらい無表情を装っていましたが、スタッフの「信じて待つ教育」や同じような境遇の仲間と共に作業をする中で、次第に感情を表に出せるようになって行きました。そして採れたての野菜や搾りたてのミルクに感動を覚え、自然のありがたさを肌で感じ、みんなで食事をする大切さを学びました。
絶頂期の33歳の時に人材と資金も集まり起業し、同年結婚し子供も生まれました。売上も伸び社員も増えて行きましたが、順風満帆なのは2年ぐらいでその後は業績不振に陥りました。事業の低迷で体調を崩した時、ある方に出逢い人生を見つめ直す機会に巡り会いました。 『豊かな人生を求めるよりも豊かな人間になることを求めなさい。なぜならば、豊かな人間が豊かな人生を築きあげるからだよ』 自分が本当に求めているものは何なのか?自問自答の日々が続きました。そして次第に北海道で過ごしたことが人生の基盤となっていることに気付き、自分が生まれ変われたように問題を抱え悩んでいる子を迎え入れるフリースクールを創りたいと思うようになりました。
■起業前に準備したことや、どのようにして今の土地を見つけたのか教えて下さい (アースバッグ工法に決めた理由も是非お聞かせ願います)
ネットであるキーワードに出会いました。「廃材王国」と「廃材天国」です。文字通り廃材をフル活用し住まいからエネルギーまでまかなってしまう素晴らしい先人達です。これに刺激を受け、すぐさま長野県にある廃材王国へ足を運び、長谷川さんに出逢いました。大工だけでなく電気工事から畑、調理まで行うオールラウンドプレイヤー。住宅ローン?そんなの別に組まなくても全部自分で作っちゃえ!という発想がここで初めて生まれました。
翌月には「シャロムヒュッテ」のアースバッグとパーマカルチャーとも出会い、すぐにでもはじめたいという衝動的な欲求に駆られたのを今でも覚えています。その後木工教室と漆喰教室に通い始め、スキルが徐々に身に付く中で自分の可能性に挑戦したいと自給自足への想いがより一層強くなり、2015年10月に移住を決断。市川の自宅をセルフリフォームして売りだしました。また、ネットで見つけた日本アースバッグ協会のワークショップに参加し技術を覚え、翌年には屋久島へスタッフとして働き経験を積むことに。知識と経験が少しずつ、確実に身に付き自信が一段一段積みあがり2017年3月に自宅を売却。移住を思い立ってから3年の月日が流れていました。
売却前は妻とは度々口論に。子どもの進学や将来のこと、虫に対する恐怖。一方、もう都会に住みたくなくなってしまった夫。話し合いは平行線のまま… 売却に至っては妻が折れ、館山市のアパートへ引っ越すことに。子どもにとっては初めての引っ越しで環境も激変。様々な問題を抱えながらの土地探しがスタートしました。ただ、自宅を売却したことによって住宅ローンからの解放は僕の精神に大きな影響を与えました。そして引っ越し時テレビを処分したことにより、家族の会話が圧倒的に増え、以前では信じられないぐらい家族で過ごす時間も増えました。
また、3年近く心境の移り変わりを隣で見守っていてくれた妻にも少しながらの変化が現れはじめました。 『家を自分たちの力で建てる!』 いつしかセルフビルドのマイホームが夫婦共通の目標となり土地探しが本格化。オリジナルチラシを作り、館山市と南房総市にある全ての不動産40社を2人でまわり、物件も60件以上回りました。条件は非常に厳しいながらもそこで協力的になってくれる人達との素敵な出会いもあり、8か月後、9割方決めていた物件が見つかりました。但しあくまでも消去法で… 悔いが残らないように最後にこの1件だけ行ってみようということになり妻と見に行きました。 直感がビンビン鳴り響きました! 予算オーバーではあったのですが、もうここしかない!と2人で即決。土地探しのゴールがやっと決まった瞬間でした。
■ゲストハウス海土里の特徴やコンセプトなどを教えてください
自給自足の暮らし方が体験できる宿泊施設となっております。薪割りや、かまどで調理したり、ジビエ料理など色々な体験が出来る宿泊施設となっています。自然と調和して『生きた体験』ができる宿を目指しています。
■森田さんが考える南房総市の印象を教えてください
海と山両方を楽しめる場所が、都心から車でわずか90分とアクセスが非常に良い点にあると思います。また、移住者が多いので地元住民の方も慣れているし、何よりも移住者同士のコミュニティが盛んです。不便な事も周りの方に相談すると知恵を貸してくれたりヒントがあるのでコミュニケーションをとることが田舎暮らしには大切かと思います。草刈りや薪拾いなども、普段では気にもしない草花や虫たちとのふれあいの機会にもなります。
■これからやってみたいこと、目標などがありましたらお聞かせください
今年はドーム型アースバッグの入浴施設を建築し、その翌年から災害に強く電気も自給できるアースシップの自宅を建築予定です。自宅の完成後は自給自足の暮らし方をテーマとした不登校児を受け入れる学び舎を作りたいです。その学び舎とは誰もが自分の経験して来たこと、感じたこと、考えてることなどを等身大で人に伝えられ 「生まれて来て良かった」 「自分には価値がある」 という気づきの中、本来ある肯定的自尊心を養しなえる場にしたいと考えています。 自然の中で「人間は生かされている」だからこそ「共存」が必要なのだと感じ自分をはじめ、家族や隣人、自然を愛する心を育む場にしたい。 海土里は人に愛され、人に必要とされる場にしていくのが今の僕の目標です。
【名称】海土里(うみどり)
【カテゴリー】キャンプ場/ゲストハウス
【所在地】〒295-0103 千葉県南房総市白浜町滝口324-1
【電話】090-1669-4350 ※電話受付 9:00~17:00
【メール】メール受付はこちらへ 詳しい情報はキャンプ場サイトなっぷ「海土里」
【ホームページ】現在作成中
【ブログ】千葉で自給自足|海土里の暮らし方