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「サトウキビの新たな可能性を求めて」安房拓心高校で栽培試験と有効活用

安房拓心高校で行われたサトウキビの苗の定植作業

 

 

千葉県立安房拓心高等学校(以下:安房拓心高校)では、市内でラム酒造りを手掛けるペナシュール房総株式会社、千葉大学園芸学部と連携し、令和4年度からサトウキビの栽培試験を行っています。
これまで収穫したサトウキビは飼料として市原ぞうの国への提供したほか、搾汁液のシロップ化、黒糖パンの製造、ラム酒の原料としてペナシュール房総㈱へ提供するなど行ってきました。

今年度は栽培面積をこれまでの100㎡に加え新たに300㎡の圃場を開発。南房総市も加わり、産官学連携でサトウキビの新たな可能性を求めて生産に取り組むことになりました。

今回、サトウキビの定植作業を行ったのは2年生の園芸系列の生徒35名。昨年度サトウキビの栽培を経験した3年生の園芸系列の生徒4名も指導役として参加しました。
生徒たちは教室内で研究の目的やこれまでの取組、作業内容について園芸系列主任の阿久津先生から説明を受けた後、高校の敷地内にある圃場で作業を行いました。

主任の阿久津先生から研究の目的や定植作業について説明を聞く生徒たち

 

植え付けを行うサトウキビの苗は「はるのおうぎ」という品種です。耐倒伏性に優れ、「扇」のように茎数が多いことから多収が可能で、機械収穫にも適しています。
苗は安房拓心高校で栽培されたサトウキビの2節を残した茎(約30~40㎝)を使用します。

指導役を務めた3年生の生徒。手にしているのがサトウキビの苗

 

<当日の作業の様子>

元肥となる肥料を均一に撒いていく

 

元肥の上に覆土する

 

サトウキビの苗を並べて置いていく

 

苗に覆土する

 

畑全体を平にならす

 

今回定植した苗は2週間ほどで発芽し、最終的には3~4mまで成長します。今後、生徒たちは来年1月の収穫に向けてよりよい栽培方法の検討と生育調査を行っていきます。
そしてサトウキビの新たな可能性の一つとして、圃場の空いたスペースで初めてとなる「夏植え」にもチャレンジする予定です。

 

かつて南房総の地で栽培が行われていたサトウキビ。そのサトウキビを復活させ、南房総の新たな地域資源としてラム酒、シロップ、キビ酢などの食品加工のほか、サトウキビの搾りかす「バガス」を活用した飼料や肥料など、様々な有効活用に向けて動き出しています。

南房総市では、地域活性化とサスティナブルな社会の実現に向けて、今後も安房拓心高校、ペナシュール房総㈱、千葉大学園芸学部と連携しサトウキビの生産に取り組んでまいります。

 

【関連リンク】

ペナシュール房総株式会社

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