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【開催レポート】2024南房総市×館山市コラボ移住セミナー「第2弾 農家現地見学会」を開催しました!

南房総の特産品「食用ナバナ」の収穫を体験したセミナー参加者の皆さん

 

今年で4回目を迎える南房総市と館山市の2市コラボ移住セミナーは、初の「移住就農」をテーマに、南房総市・館山市をはじめJA安房、千葉県、千葉県農業者総合支援センターの協力のもと、全2回コースで開催しました。

1回目は、「第1弾 東京セミナー&個別相談会」と題し、11月17日(日)に、ふるさと回帰支援センター(有楽町)で、先輩移住農家のセミナーと個別相談会を開催しました。

11月17日(日)にふるさと回帰支援センター(有楽町)で開催した「第1弾 東京セミナー&個別相談会」

 

そしてコース2回目の今回は、12月15日(日)に南房総市と館山市の現地のほ場を会場に「第2弾 農家現地見学会」を開催しましたので、その様子をお伝えします!

当日は南房総市役所に集合。若干西風が強く吹いていましたが、晴天の中、新規就農希望者をはじめ、移住・二地域居住を検討している方など9組12名の方にご参加いただきました。南房総市役所からは中型バスに乗り込み、午前10時に出発しました。
バスに乗車した後は、スタッフの自己紹介とともに、南房総農業支援センターの吉田係長から当日の行程や注意事項について説明がありました。

バスには南房総市と館山市の職員のほか、南房総農業支援センター、JA安房、千葉県農業者総合支援センターの職員が同乗しました!

 

バスの車内で説明を行う当日の進行役を務めた南房総農業支援センターの吉田係長

 

東京湾側の海沿いの道路を北上し、最初に向かったのは南房総市富山地区にある(株)房総スカイファームのほ場です。㈱房総スカイファームは食用ナバナ(9ha)を中心にヤングコーン、びわ、そら豆、とうもろこしなどの生産・販売を行っています。今回は㈱房総スカイファーム取締役の古川さんから、主力商品である食用ナバナの栽培や古川さんの就農した経緯、新規就農の際に地域住民や周辺農家とのコミュニケーションを大切にしたこと、農地を取得する際に確認した方が良いことなどについてお話しいただきました。また特別に食用ナバナの収穫も体験させていただきました。

食用ナバナの収穫方法について参加者にレクチャーする㈱房総スカイファームの古川さん(写真右上)

 

自分で収穫したナバナを嬉しそうに抱える参加者たち

 

㈱房総スカイファームで食用ナバナについてお話を伺った後は、近くの「道の駅富楽里とみやま」に徒歩で移動し、昼食&直売所の見学へ。
昼食には、さんが焼きや房州ひじき、鯨の竜田揚げなど南房総の特産品が味わえる(有)青倉商店の「房州のり弁」を堪能。昼食を取りながら、参加者同士で交流を深める姿も見られました。
お腹を満たした後は直売所を見学したり、農作物を購入したりして移住後や就農後のイメージを膨らませていただきました。

昼食は「伏姫さんが焼」で知られる青倉商店の「房州のり弁」。こだわりの鯵のミニさんがや鯨の竜田揚げ、地魚チップスフライ、房州長ひじき煮、房州長ひじきの厚焼き玉子などご当地の味を楽しんでいただきました!

 

 

昼食後は再びバスに乗り、今度は里山エリアを南下。南房総を南北に結ぶ農道「安房グリーンライン」を通って、最南端の白浜地区へ向かいました。道中のバス車内では、JA安房の加藤氏から食用ナバナの特性や栽培のメリットなどについてお話をいただきました。
南房総農業支援センターの吉田係長からは、獣害対策の重要性や南房総は酪農発祥の地であり酪農家が多いこと、白いロール状の稲発酵粗飼料(WCS)、三芳地区の歴史ある有機農業、土のめぐみ館がある「道の駅鄙の里」、今年2月に新しくオープンした「道の駅グリーンファーム館山」について説明がありました。

 

南房総の農作物の特徴について話をするJA安房担い手指導課統括リーダーの加藤氏

 

また、チバテレビの農村地域の魅力発信「農村DAYS」のDVDを鑑賞や、途中、館山市畑地区にある独特な形状をした千両のほ場も確認することができました。
安房白浜トンネルを抜けた先に最南端白浜の海が目に飛び込んできたところで、バスを降り、2軒目の訪問先、カレンデュラ農家の「ベレケの村」のほ場へ向かいました。

「ベレケの村」は主にカレンデュラ(キンセンカ)の生産と加工品(化粧品等)の販売を行っています。ベレケの村の五十嵐さんには第1弾の東京セミナーででお話しいただきましたが、今回は現地のほ場でカレンデュラの栽培やカレンデュラを求めて移住した経緯、師匠との出会い、南房総の気候と花の栽培、ハウスの重要性、今後の展望などについてお話をいただきました。

南房総市白浜地区でのカレンデュラ栽培について説明する五十嵐さん

 

カレンデュラの新しい品種の栽培にもチャレンジしており、現在は主力のオレンジスターを含め5品種ほどを栽培

 

 

白浜を後にし、3軒目に向かった最後のほ場は、館山市豊房地区にある野菜農家「おひさま農園」です。

「おひさま農園」は第1弾の東京セミナーで登壇していただいた岩槻さんの運営する農園で、主に春にそら豆、夏にトウモロコシ、冬にスナップエンドウを生産・販売しています。今回は冬場の主力商品としてハウスで栽培しているスナップエンドウを見学させていただきました。
岩槻さんからはハウスの90%がリサイクル品で、自分で建てて費用を節約し、強風にも耐えうるような仕様にしたことや、ハウスならではの栽培と他者との差別化等について貴重なお話をしていただきました。

通常よりも骨組みの本数が多い頑丈な作りのハウス。入口にも虫対策を講じている

 

こだわりのハウスには内張を施しスナップエンドウが凍ることを極力防いでいるとのこと

 

3軒のほ場見学後、バスは再び南房総市役所へ。館山市の市街地を通って市役所へ向かう車内では、参加者からの移住や就農に関する質問にお答えしました。

南房総市役所に到着し、最後は会議室で30分ほど振り返りのミーティングを行いました。
JA安房の加藤氏からは見学した3人の先輩就農者の方たちの共通点として「先に学んでから就農」していることに触れ、農業を学ぶ場所として千葉県農業大学校の紹介や両市内での研修、雇用就農という方法についてお話いただきました

そして最後に、参加者の方々からひと言ずつ感想をいただくと
「普段見ることができないような房総を見ることができました」
「就農に向けて課題発見につながりました」
「農家さんから直接話を聞くことができ、とても参考になりました」
など好評をいただきました。

南房総市役所の大会議室で行われた振り返りミーティングの様子

 

「2024南房総市×館山市のコラボ移住セミナー」の第2弾として行った今回の農家現地見学会。
両市での就農を希望する方や移住・二地域居住を検討している方にとって、次のステップにつながるとても有意義な時間になったように思います。
南房総市と館山市では今後も連携して、移住や就農の方を支援してまいります。

 

【関連リンク】

南房総市での就農を熱く応援します!南房総農業支援センター

館山市で新たに就農を考えている方へ