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2023.01.30
早春の花摘みは、ぜひ南房総へ!!
房総半島の最南端に位置し温暖な南房総市は、霜の降りない無霜地帯があり、この気候を活かした花卉栽培が盛んです。露地花は、ちょうど12月から花が咲き始め、1月から3月が花摘みの最盛期になります。
この花卉栽培には、大正時代からの歴史があります。
南房総の花作りの父~間宮七郎平~
間宮七郎平は、明治26年に和田町花園に生まれ、半農半漁の貧しい漁村地域の暮らしを豊かにしようと、苦学の末薬剤師になりました。薬学校で学んだ薬用植物の専門知識を活かし家業の農業との両立を模索、大正8年、芥子栽培を始め、翌年に初めて観賞用植物の栽培を開始します。そして周囲の反対や嘲笑に屈せず、寒菊・キンセンカ等を東京中で売り歩きながら失敗を重ねる中、ついに高額契約を取り付けると、地域の青年たちとともに、大正13年、和田浦生花組合を設立し、初代組合長となります。
この時期の房総半島は鉄道が次々と延伸し国鉄和田浦駅が開通したこと、和田浦生花組合で東京市場では取り扱わない品種を多く出荷したこと、そして七郎平の先見性や、花卉栽培に関する人的ネットワークが発揮されたことが奏功し、販路は京浜のほか、東北、北陸、北海道まで拡大しました。作っても作っても売れることから、当時の和田浦(花園、柴、仁我浦、和田、真浦)は花作りが隆盛を極め、山の段々畑はほぼ花の栽培で占められるなど、花卉栽培の一大生産地へと成長しました。
その後、戦時中の食糧難における花卉棄却命令に地域全体で苦しみますが、七郎平はじめ組合員たちによる新しい苗を創り出す気概、共存共栄の精神が受け継がれ、今日の花卉栽培へと至っています。
白間津のお花畑
和田エリアからさらに房総半島を南下した千倉エリアでは観光花摘みが盛ん、国道410号線沿いに、白間津のお花畑という花摘みポイントがあります。
1~3月の最盛期には、菜の花、キンセンカ、ストック、ポピー、金魚草等の多品目の露地花が咲いています。写真を撮るには絶好のスポットです!
花摘みは、各花園で受付し、指定された花畑で摘んだ量に応じて支払うという形式。花売店もあるため切花を購入することも可能です(配送については各売店にお問い合わせください)。
また、露地花では白間津のほか、千倉地区千田、大川、平磯、和田地区花園でシーズン中花摘みができます。ハウス栽培では、富浦エリアの道の駅おおつの里花倶楽部で花摘み・フルーツ狩りを通年でお楽しみいただけます。
早春は、百花繚乱の南房総はいかがでしょうか?
【関連リンク】
・南房総いいとこどり「目的で探す!」花摘みページ