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ワタシの移住の決め手
「移住で子どもの夢をかなえる」
井上佐保子さん(移住歴2年)の移住の決め手
家族構成(移住当時)
井上 佐保子さん(40代後半)
/龍一さん(高校1年生)
移住歴:2年半(2019年~)
移住エリア:丸山地区
(旦那様と娘さんは東京在住)
南房総へ移住してくる人の中には、自分自身ではなく家族の希望で移住を決めたという人もいます。 今回は、お子さんの夢を南房総でかなえるために移住した井上佐保子さんの移住の決め手をご紹介します。
「もっとサーフィンしたい!」息子の声で移住を検討
「移住のきっかけは息子の希望でした」と話す井上佐保子さんは、移住前は東京都中野区でご主人と子どもふたりの4人暮らしでした。
ご主人はサーフィンが趣味で、息子の龍一さんも小学3年生の頃から一緒にサーフィンをするようになったそうです。
龍一さんはあっという間にサーフィンの魅力にハマり、全国で開催されるサーフィン大会に出場するまでに上達。毎週末はサーフィン、という生活を送っていた龍一さんですが、中学卒業後の進路を考え始めたころに「海の近くでサーフィンができる高校じゃないと行きたくない。もっとサーフィンがしたい!」と打ち明けたそうです。
「サーフィンを頑張っていることは分かっていましたが、海の近くに住まわせるなんて全く考えていなかったので、とても驚きました。ただ、本人の意志は固く、希望に合った高校を探すことになったんです」
「最初は、海の近くでサーフィンのできる全寮制の高校を探しましたが見つからず、次に千葉県館山市の義実家から通わせてはどうかという案が出ました。そんな時、南房総の友人から、南房総市丸山にあるリゾートマンションに空きがあると連絡が。試しに見てみようと部屋を見学しに行ったら、海が目の前のロケーションに一目ぼれしてしまって…。それに加えて、南房総のこのエリアは日本有数のサーフポイント。息子の希望がかなえられる場所だというのが決め手になり、即決でそのリゾートマンションに住むことを決めました。子どもひとりではまだ生活できないので、フリーランスのライターだった私が一緒に住むことに決め、準備を進めました」
子どもの夢がかなった南房総移住
移住が決まって、次にやらなければならなかったのは、東京都から千葉県南房総エリアの高校への受験申込です。
「当時通っていた中学校では県をまたいだ受験の前例がなく、情報を自分で調べる必要がありました。実際に内申点の基準も違ったので中学校にもご苦労をかけましたが、行政にも親切に対応してもらってなんとか受験し、南房総市のお隣の館山市にある県立安房高校に合格しました」。
2019年4月に引っ越し、高校に通いながら毎日サーフィンをする龍一さんの生活が始まりました。
朝は5時ごろに起きて5時半には海へ出発。7時ごろに戻ってきて7時半に自転車で駅に向かい、電車で通学。17時半ごろに帰宅し、日が暮れるまでサーフィン。家に帰って食事をして勉強し、21時ごろに就寝。
「高校生活自体ものどかで、お友達と自転車で出かけると言っても、海かコンビニくらい(笑)。東京にいた中学生時代は塾や遊びで夜22時ごろまで外出していたこともあったので、今の方が健康的な生活を送っていますね。あとは、本人が幸せそうなのが、母親として一番嬉しく感じます。息子にとって南房総は第二の故郷といっても過言では無いと思います」
お母さんに見守られ、高校生活を満喫しつつ、サーフィンに打ち込む生活をつづけた龍一さん。高校3年の秋の2021年10月には、念願のサーフィンのプロ資格を手にしました。夢のひとつを南房総に移住することで叶えたのです。
2022年の春からは、オーストラリアへのサーフィン留学を予定しているそうです。
フリーランスとしても不自由ない生活
一方、母親である佐保子さんの生活はどうだったのでしょうか?
「もともと企業に所属しないフリーランスライターだったので、職業としては移住のハードルは高くなかったですね。南房総であれば、東京にも2時間程度で行けるので、ちょうど良かったです。自宅でも仕事をしますが、南房総では、三芳エリアにあるコワーキングスペース『MISHOstation』を月額で借りているので、午後はそこで仕事をすることが多いですね。地元のフリーランスとの交流がリフレッシュにもなり、気に入っています」
移住検討者へアドバイス
「のびのびとした子どもに寄り添う教育環境があります」
移住を検討する際に気になることのひとつが教育環境。都内の教育環境から南房総へ移った佐保子さんはどのように感じているのか、聞いてみました。 「息子の通う安房高校は進学校なのですが、スポーツに打ち込む生徒にも理解があって『文武両道』という感じです。都内の中学ではあまり理解が得られていなかったのですが、こちらでは先生も息子のサーフィンを応援してくれていましたね。勉強とスポーツを両方頑張りたいという子にはのびのびとした環境で良いのではと思います。ちなみに学習塾や英会話スクールなどもきちんとあって、生徒数が少ない分手厚くみてくれるという印象でした」 「今は通信高校もありますが、お友達とのびのび遊びながら勉強とサーフィンを頑張るという高校生活を南房総で過ごせたことは、親としてとても良かったと思います。息子も『中学校から南房総で過ごせていたら良かったな』と言うほど、南房総での生活を気に入っています」 (本記事の内容は2021年取材当時のものです。)