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CAFÉ-LA-PLAGE(カフェ・ラ・プラージュ)
テシエ・アルノさん

CAFÉ-LA-PLAGE

・住所:〒299-2703
 千葉県南房総市和田町仁我浦121番地1
・web:https://www.instagram.com/cafe.la.plage/
・営業時間:8:30-16:00

千葉県の外房、太平洋の大海原が望める和田浦の海岸すぐ近くに佇む「CAFÉ-LA-PLAGE」(カフェ・ラ・プラージュ)」。
2023年7月に試験的に開店、いったん閉店した後、諸々の準備を整えて2024年7月にいよいよ正式にオープンしました。開店を心待ちにしていたお客さんも多かったことでしょう。
古民家を活かしたこのカフェでは、手作りのパンと地元の食材を使った料理が供され、落ち着いた、居心地の良い雰囲気の店内で、ゆっくりとした時間を楽しむことができます。
今回は、このお店のオーナーで、18年前にフランスから日本にやってきたテシエ・アルノさんにお話を伺いました。

◆ご出身と経歴を教えてください

フランスのブルゴーニュ地方の出身です。ブルゴーニュ地方はワインの産地として有名で、私の祖母もぶどう畑を所有しています。東京に16年間住み、テレワークで仕事をしていました。

◆南房総市に移住しようと思ったきっかけは何でしょうか?

もともと海が大好きで、サーフィンをはじめ、マリンスポーツも好き。海に近いところに別荘がほしくて、いろいろ探した結果、南房総に別荘を買いました。
妻もこの土地が気に入り、「子育ては東京ではなくて南房総でしたい」と言って、一足先にこちらで暮らし始め、私のほうが後から合流したのです。

【環境省選定の快水浴場百選に選ばれた和田浦海水浴場】

◆カフェを開業しようと思った経緯を教えてください

【お店の入口には温かみのある手作りの看板】

【お店の入口には温かみのある手作りの看板】

【ほどよい日差しのテーブル席】

【ほどよい日差しのテーブル席】

南房総に移住する前は、毎週末、東京から日帰りでサーフィンをしに来ていました。
私は、サーフィンを楽しんだ後、地元の美味しいレストランや温泉を探して、できるだけ夜まで南房総を満喫していたのですが、同じように東京からやってくるサーファーの多くは違いました。朝イチでサーフィンをして、お昼ごろには東京への帰途についてしまいます。
南房総にはサーフポイント以外にも、素晴らしい自然環境、地産の食材、温かい地元の人々…といった、たくさんの魅力があるのにもったいない! 多くの人にもっと南房総の魅力を知ってほしいという思いが強くなり、「ゆっくりしながら南房総の良さを体感できるようなカフェ」を作ろうと決めました。

同時に、高齢化によって空き家が増えていることが問題になっていると知り、空き家を活かしたカフェにしようと考えたのです。

◆移住をするにあたって、他の地域は検討されましたか?また、南房総に決めた理由を教えてください

かなり真剣に考えたのは沖縄でした。沖縄も良いところですが、探してみると意外に家探しは難しいと感じました。また、県外に出るたびに飛行機に乗る必要があり、将来的に子育てのことなどを考えると永住するのは厳しいため、断念したのです。
伊豆市も考えましたが、東京との行き来で車が渋滞するという問題があるのと、生活の便という点では、南房総のほうが良いと感じました。和田町であれば、館山・鴨川という大きい町も近く、東京へのアクセスも楽ですし、成田空港へも行きやすいので外国へも出やすいですしね。それに大きな病院があって、医療面でも安心感がありました。

【人気メニューの特製ハンバーガー】

【人気メニューの特製ハンバーガー】

【本場の味わいが大好評のカヌレ】

【本場の味わいが大好評のカヌレ】

◆南房総に住んでみて感じることを教えてください

家族と一緒に暮らすにはすごくいいところだと思います。広い庭のある家に住めるし、子どもが通う学校の校庭も広々としています。
私は自分の子どもたちにパソコンやスマホやゲームの画面ばかり見ていてほしくありません。我が家の庭にはミントやシソが育ち、虫もたくさんいます。子どもたちには豊かな自然の中で伸び伸び育ってほしいと考えていて、その点でも、南房総は、アクティビティがたくさんあってすばらしいと思います。
アウトドアは言うまでもなく、学校の校庭、園庭などが一般開放されているところもありますし、千倉や鴨川市をはじめ、車で一走りすれば利用できる公共の体育館も何か所かあります。子どもと一緒にスポーツを楽しめる環境があるのは、すごくいいこと。どこへ行くにも車での移動になりますが、渋滞しないので快適ですね。
テレワークで仕事ができる人が、なぜ、もっと南房総に押しかけてこないのか不思議です(笑)。
南房総で、物足りないところを強いてあげれば、若い人が夜、遊ぶ場所が少ないことくらいでしょうか。夜、開いているお店も少ないですし、公共の交通機関が動いているのが夜9時台までなので、若い人がもっと気楽に友だちと食事に出かけられるようになったらいいなと思います。

◆これからどんなことをやってみたいですか?

カフェでは今でも、できるだけ地元の食材を使うようにしていますが、今後、伊勢海老を使った料理やイノシシをはじめとするジビエ料理のメニューも増やしていきたいですし、店舗の数も増やしていければと思っています。
もう少し広い視野で言うと、南房総に「サードプレイス」を増やせればいいな、と思っています。サードプレイスというのは、もしかしたら日本ではあまり馴染みがないコンセプトかもしれませんが、フランスではよく言われているもので、ファーストプレイスが自宅、セカンドプレイスが職場、それ以外にリラックスしたり、楽しく過ごせたりする場所がサードプレイスです。そういう場所が増えれば、もっと多くの人が南房総に住むようになると思います。私は子育てをしているので、将来、子どもが南房総で育っていく中で、ここに住む人がいなくなってしまったらとても困ります。南房総で生活する人が増えてほしいのです。
私は、人が充実した人生を送るためには、コミュニティの中で会話したり楽しんだり遊んだりする場所が必要だと考えています。これまで地元の方々が守ってきたやり方を尊重しながら、バランスをとって、自分がやりたいことを実現していきたいと思っています。

◆南房総市で起業を検討している方へ向けてアドバイスなどがありましたらお願いします

この地域では若い人が減っているのでスタッフを集めるのが難しいかもしれません。良いスタッフを集められるかどうかが、ポイントになると思います。
若い人が減っている一方、高齢化が進んでおり、これまで地元で事業を営んできた方の中には後継者を探している方も多いと思いのではないでしょうか。そうした事業を継ぐ、というのも考えられますね。
起業するにあたっては、地元に益があるような、貢献ができるようなビジネスであることが大切だと思います。そういうビジネスであれば地元のコミュニティから協力してもらえたり、助けてもらえたりするでしょう。
より現実的な面で言えば、南房総市は全域で光ファイバー回線が提供されていて、高速のインターネットも使えますし、東京からも近い。それに何をするにも競合相手も少ないというメリットがあります。
オフィスやテナントの数が少ないので、探すのが大変かもしれませんが、思いがけない出会いがあって、低コストで買えたり、借りられたりすることもあります。じっくり、ゆっくり準備を進めるとよいでしょう。南房総は自然が豊かで良いところです。ここで起業を考えている方はぜひ頑張ってください!

【スタッフとともに】

【オールデイ(終日)】

【オールデイ(終日)】

【ランチ(昼食)】

【ランチ(昼食)】

※情報はすべて2024年8月現在のものです。

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